うちの祖父の話

亡くなったうちの祖父は小学校、中学校の教師で
校長まで勤めてました。


退職後は幼稚園の園長をやったりしてました。


公務員なので年金もかなりもらってたのですが、
教職とかの職種についてる人は普段、他人から
「先生」とか呼ばれてるので、
疑う事を知らないような感じになりやすく、
詐欺とかにあいやすい人種でもあります。


案の定、リフォーム業者のいわれるがままに
使い勝手の悪いキッチンとか風呂とか寝室を増築したりとかして、
一千万円ぐらいの借金でたちゆかなかくなり、
娘である、私の母と叔母がたてかえて、
とりあえずローンを返済し、年金をそのまま返済させてました。


5年ほどで借金も無くなり、
そうすると、趣味に使う余裕ができたみたいで、
亡くなる3ヶ月前にコンパクトデジカメを購入していました。
4枚ほど撮影したデータがカメラに残ってました。


昔から、自分の趣味のものを家族に内緒で買ってしまう人で、
携帯ラジオやら、カメラとか買いまくり。
しかも新製品が出るたびに買い換えるという浪費で
家計を圧迫し、
家庭に必須な冷蔵庫やらテレビを買うのも他の家庭よりだいぶ遅かったと、母が愚痴ってました。
(三丁目の夕日的な時代ですね)


まぁ、そんな話をしつつ、遺品の整理をしてたら、
・・・もう一台デジカメ発見。
しかも購入日付を確認したら、亡くなる2週間前。


・・・どうやら、ファインダーの付いてないコンパクトデジカメが
使いづらかったらしく、
新たに買った模様。


相談してくれれば、2台分の金額で
型落ちしたデジタル一眼レフカメラとか買えたよ!!


まぁ、本人的にいろいろ好きにお金を使えて良かったんでは。


祖母の三回忌も今年の一月で終わり、
今年に入ってバス旅行に2回ほど出かけたりしていて、元気そのものでした。


11年前に心臓のバイパス手術をし、
心臓の薬を毎日きちんと飲んでいたのですが、
最近ひざが痛むので、病院にいったところ、
軽い肺炎を起こしてるので
一人暮らしだし、入院したほうが早く直ると病院で言われ、
本人もそうだな、と思ったそうです。
うちの母とも入院直前に電話で話し、
特に手伝いもいらないと話して入院したのですが、
その翌日に心筋梗塞を起こしました。


病院で亡くなるという、
特に問題のない一人暮らしの老人としては
出来すぎた亡くなり方だと親戚一同思った次第であります。